立花隆さんの中学生への講義とネット社会

NHKの『シリーズ未来をつくる君たちへ 勉強ってなんのため? ~立花隆が語る「緒方洪庵」~』を興味深く見た。


かつて司馬遼太郎さんは、日本には明るい未来がやってくると言った。若者たちは、よき社会の中で、よりよく生きることができると、司馬さんは(期待をこめて)考えたのだ。

しかし、立花さんは、そんな司馬さんの描いた未来像は、現段階において到底訪れる兆しはないと、中学生に熱く語った。「これからの日本社会は、本当に暗いんだぞ!」と、今の中学生にはっきりと言い切ったのだ。

そして、立花さんは、今後を担う中学生に対し、インターネットと英語の重要性を強く認識し、それをフルに活用して生きていくようにアドバイスしていた。


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僕は基本的に立花さんの言ったことには、賛成だ。最近の日本に関するニュースは、本当に暗い。嫌気がさすようなニュース満載だ。

だから、現実から目を背けるような理想論を並べてみても意味がない。これからを担う若者に現実をきちんと認識してもらい、未来を見据えて欲しいという立花さんの主張は正しいんだろうなと思う。

ま、とはいえ、中学生がどこまでそれを理解できるかは不明だけど。やはり、人間、一程度の経験や見識が深まっていくことで、物事を知ることができるということは多々あるわけだ。

別に中学生が無知とか言いたいのじゃなくて、ある程度年をとってから気付くことってたくさんあるってこと。あの時、あの人が言ってたのは、こういうことかって、後で気付くことって多々あるわけで。

だからきっと、僕も立花さんが本当に言いたいことのすべてを理解しているとはいえないだろうと思うし。

要するに、”実感”できるかどうかってことかな。

だから、きっと立花さんの講義を聞いた中学生たち(や僕)は、いつかきっと、立花さんが本当に言いたかったことを”実感”するときがくるんじゃないかなと思う。

いや、正確に言えば、立花さんが言いたかったことはこういうことかという解釈を、何らかの経験を通して実感するということかぁ。うーん。面倒くさい言い方だ。ま、いっか。


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でも、ひとつ思うのは、政策というのは、立花さんや他の多くの人々が警鐘を鳴らすような未来像をどう変えるかという観点からたてられるべきではないかなぁということ。

たとえば、立花さんや梅田望夫さんなどがいうように、これからはインターネットは必要不可欠。”あちら側の世界”と”こちら側の世界”の両者でうまいこと生きていかねばならない時代である。ネットさえあれば、誰でもが表現を自由に行うことができて、これまでの権威だなんだという秩序が脅かされていくようなそんな時代を迎える。

そんな大きな大変革を迎える時代に現在我々はたっているという認識に立ったら、今後なにが政策に重きをおかれるべきかというのは、自ずと見えてきてよさそう。

なのに、子どもをもつ家庭にお金をあげる、とかなんとか。うーん。経済不振で、お金がないからお金を上げる。言っちゃ悪いけど、すごい短絡的。

それなら、子どもにあげるという点では、これからのネット時代を見据えて、子どもに早くからコンピューターに触れさせておこうということで、子どもを持つ家庭にコンピューターと、ネット環境を整えてあげるみたいな方が、将来的に非常に有意義だと思うのだが。

ま、僕は政治家じゃないので、とやかくはいえないけど。
でも、選挙には行ってるから、少しくらい言ってもいいかな?


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